西村五雲の掛け軸「葡萄栗鼠図」です。
西村五雲は岸竹堂、 竹内栖鳳に師事し、その画風を受け継ぎ、花鳥・動物画で名声を得ました。
動物の生態を生き生きと捉える描写は、師の竹内栖鳳を凌ぐと評されましたが、生来病弱で、官設展などの大きな展覧会にはあまり出品しておらず、大作も少ないとされています。
今回の掛け軸は、葡萄と葡萄の茎につかまり葉の陰で眠るシマリスの様子を描いた作品です。
フォーカスは前面の実った葡萄ではなく葉の裏のシマリスに合っていて、動物を得意とした五雲らしくシマリスが精彩に描かれています。
西村五雲について
